月面着陸目指すアイスペース、年度内にも東証上場－海外売り出しへ

月面着陸を目指す宇宙開発スタートアップのｉｓｐａｃｅ（アイスペース、東京都中央区）は、早ければ2022年度内に東京証券取引所へ上場する可能性がある。
袴田ＣＥＯSource:ispaceInc.　　また、上場意義について「今後継続的に事業を成長させていくためには資金が必要で、マーケットで調達していく必要がある」と説明。
証券各社の広報担当者らは、アイスペースの上場についてコメントを控えるとしている。
　主要株主には日本政策投資銀行やエアバス・ベンチャーズ、ソフトバンクグループ元副社長の佐護勝紀氏らが名を連ねている。
打ち上げ準備をしていたが、実行できなかった経緯がある。
　今回の月着陸船の重量は約1トンで、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）政府機関の月面探査ロボットを運ぶ。
アイスペースの月着陸船（イメージ）Source:ispaceInc.　　宇宙・防衛分野もカバーするコンサルティングファームのＫＰＭＧの宮原進ディレクターは、アイスペースについて「民間というラベルで月に行くファーストペンギン。」
　宮原氏は、現在の宇宙ビジネスの市場規模は日本で2兆円超、世界で50兆円あると推計。
月面輸送サービスを柱に、月面の環境や資源についての情報などデータベース事業も収益源とし、30年までに売上高1000億円の達成を見込んでいる。
　国連宇宙部によると、昨年世界で打ち上げられた人工衛星の数は1809機と、10年前と比べ14倍の多さとなった。