【米国市況】株は小幅高、雇用統計後の勢い失速-ドル上昇、146円台
記事を要約すると以下のとおり。
1日の米国株式市場でS&P500種株価指数は小幅高。 個別銘柄では電気自動車(EV)メーカーのアムジェンは278億ドル(約4兆290億円)での同業ホライゾン・セラピューティクス買収計画を実行に移せることになった。計画阻止を目指して訴訟を起こしていた米連邦取引委員会(FTC)が、合併後にホライゾンの主力薬品2品目を抱き合わせで販売しないとした両社の決定を受け入れた。雇用は堅調で、賃金の伸びは減速、労働市場へ復帰する人が増えている。「経済成長は持続できないほどに強い状態が続いている。」 クリーブランド連銀のメスター総裁は、米国のインフレはこのところ改善が見られるもののなお高過ぎると指摘、労働市場は依然として力強いとの認識を示した。「しかし積極的な引き締めサイクルの影響が時間差を伴って波及を続け、企業が合理化を加速させる来年は、リセッション(景気後退)は避けがたいだろう」と述べた。 「11月のFOMC会合までにマクロ経済の熱が下がり、利上げ打ち止め観測を後押しし、債券の妙味がここ数カ月で最も高くなっていると指摘した。」「しかもこれは、インフレ率が低下しているタイミングで起きている」とブルームバーグテレビジョンで1日に述べた。動画:iキャピタルのアナスタシア・アモローゾ氏出所:ブルームバーグ 米国債 米国債相場は下落。同統計の発表直後は相場が押し上げられ、利回りは年限を問わず、ほとんどが今週の低水準に下げていた。 やがて市場のフォーカスが来週の社債発行見通しに移ると、利回りは一段と上昇し、昼頃にはこの日の高水準に達した。労働市場の熱が徐々に下がりつつある中で、製造業の活動が安定に向かっていることを示唆した経済統計を受けて、プラスに転じた。為替直近値前営業日比変化率ブルームバーグ・ドル指数1245.625.470.64% 米東部時間16時51分 主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は、米雇用統計の発表直後に0.3%下げる場面もあった。 UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの米州最高投資責任者(CIO)、ソリタ・マルチェリ氏は「不透明感が残るため、投資家はFRBの次の行動について臆測を巡らすしかなく、市場では不安定な値動きが続くだろう」と指摘。欧州中央銀行(中銀)総裁は、利上げサイクルの終わりは近いとの考えを示した。 原油 ニューヨーク原油先物相場は7営業日続伸と、1月以降で最長の上昇局面となった。世界の原油消費の主要なけん引役である中国が景気押し上げ策を講じていることも強材料となった。中国の刺激策が効果を表し、中国国内のセンチメントが改善し始めたとの確信も必要だろう。週間では7.2%上昇し、88.55ドル。ドルと米国債利回りが米雇用統計の発表直後の下落から持ち直したことで圧迫され、上げを失った。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1.20ドル(0.1%)高の1967.10ドルで引けた。
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