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【米国市況】S&P500は3日ぶり上昇、最終盤に反転-157円台前半

記事を要約すると以下のとおり。

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31日の米株式市場でS&P500種株価指数は3日ぶりに反発。日中は軟調な展開が続いたが、最終盤に上昇に転じた。テクノロジーと他の業種の間でローテーションが見られた。

株式
終値
前営業日比
変化率

S&P500種株価指数
5277.51
42.03
0.80%

ダウ工業株30種平均
38686.32
574.84
1.51%

ナスダック総合指数
16735.02
-2.06
-0.01%

  S&P500種は大型テクノロジー株が売られる中、一時1%近く下げる場面もあった。月間ベースでは2月以来の大幅上昇となった。テクノロジー大手が米株高をけん引し続けると見込んでいる投資家は、他のセクターが遅れを取り戻し始める際に厳しい状況に置かれる可能性があると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらは予想。上昇銘柄の裾野が広がり成長株に対してバリュー株がアウトパフォームすれば、投資家にとって次の「ペイントレード(痛みを伴う取引)」になる恐れがあると、リポートで指摘する。

米株式市場の次の痛み、大型テクノロジー銘柄の下落か-BofA

  ジャニー・モンゴメリー・スコットのダン・ワントロブスキ氏は「相場の上昇を引っ張ってきた分野の一部で、当初見られた支援要素が途切れつつある。これから6月に入るが、米国株は総じて不安定な展開が続くと予想される」と述べた。
  S&P500種は小高く始まったが、テクノロジー株が売られる中で下げに転じて5200を割り込む場面もあった。その後、銀行やエネルギーといった他のセクターが上昇し、指数は終盤再び上げに転じた。

 
   シティー・インデックスのファワド・ラザクザダ氏は、「テクノロジー株は伸長し過ぎているようで、調整が近いことが示唆される」と分析。「ここ数カ月にわたって大きく上昇してきたが、新たな強気材料は見当たらず、調整局面が訪れても意外ではない」と語った。
  米国債は上昇し、月間ベースでは今年最大の上げ。米個人消費支出(PCE)コア価格指数は市場予想と一致し、今年に入って最も低い伸びとなった。またインフレ調整後の実質PCEは0.1%減と、予想外のマイナスとなった。データ重視の姿勢を見せる金融当局は今回のPCE統計を、「それほど悪くない」や「やや前向き」、「わずかにハト派的」と捉えるだろうとトレーダーはみている。

米PCE統計、インフレ「ゆっくりだが着実」に鈍化-市場関係者の見方

国債
直近値
前営業日比(bp)
変化率

米30年債利回り
4.65%
-3.0
-0.65%

米10年債利回り
4.50%
-4.4
-0.96%

米2年債利回り
4.87%
-5.0
-1.02%

 
 
米東部時間
16時52分

  eToro(イートロ)のブレット・ケンウェル氏は「消費減速は望ましいものではないが、個人消費支出の軟化は今年下期における利下げの可能性を強める上で助けとなろう」としつつ、「まだ利下げする状況にはないが、今回のインフレデータは前向きな第一歩だった」と述べた。

  ニューヨーク外国為替市場でドルは下落。PCEコア価格指数の伸びが市場予想に一致し、米金融当局が年内に利下げに動くとの見方が強まった。ドルは月間でも値下がりした。  
  円は対ドルで下落し、1ドル=157円台前半。午前中に一時156円56円まで上昇する場面もあった。

為替
直近値
前営業日比
変化率

ブルームバーグ・ドル指数
1251.40
-0.78
-0.06%

ドル/円
¥157.24
¥0.42
0.27%

ユーロ/ドル
$1.0850
$0.0018
0.17%

 
 
米東部時間
16時52分

  ドルは月間ベースで昨年12月以来の下落。インフレ圧力の緩和を受けて、米金融当局が年内に利下げを開始するとの見方が強まっている。
  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は5月に入り1%余り低下。主要通貨全てに対して値下がりした。これまで4カ月にわたり対ドルで下げ続けてきた円でさえ、5月は上昇。政府・日本銀行による4月26日-5月29日の為替介入額は9兆7885億円と、月次ベースの介入額として過去最大を更新した。

政府・日銀の為替介入、過去最大の9.8兆円-29日までの1カ月間 
  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、金融当局が再び利上げに踏み切るかもしれないとの懸念を払拭。また消費者物価指数(CPI)は伸びが市場予想をやや下回り、インフレ懸念が後退。そうした中、これまで月間ベースで上昇を続けてきたドルは5月に入り下げに転じた。利下げ観測が大きく後退し、米国債利回りとともにドルが上昇した今年の大半の時期とは対照的だ。
  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の外為ストラテジスト、アタナシオス・バンバキディス、クラウディオ・パイロン両氏は「米データは非常に強い水準からではあるがやや軟化しており、市場は景気が加速していないとして安心している」と指摘。また「想定よりも時間はかかったが、米金融当局者は追加利上げ期待を押し返して次の動きは利下げだと強調。これもドルの軟化を後押しした」と記した。
  米金融当局が政策金利を約20年ぶり高水準に据え置いていることから、他の先進国との間で金利差が生まれており、それがドルの強さにつながってきた。今年に入り、トレーダーは米利下げ観測を大きく後退させており、現在では年内に0.25ポイントの利下げが1回と見込まれている。

  UBSセキュリティーズのFX・マクロストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏は「米金融当局としては、利下げを検討する前にインフレの面でさらなる改善を目にする必要がある」とし、「最短で9月に利下げを開始できるかもしれないが、その前にも多くのデータが発表される」と述べた。
  ニューヨーク原油相場は続落。株価につれ安した。市場の関心は週末のOPECプラス会合に向けられている。
  月曜日を祝日でスタートした今週は、出来高も薄く、3ドルのレンジ内で方向性の定まらない相場展開となった。需給ファンダメンタルズの材料が乏しく、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)がバレル当たり78ドルを割り込んだのは、金融市場全般に広がるリスクオフのセンチメントに左右されていることを意味する。
  OPECプラスは6月2日の会合で最終合意に達するために、
非公式な協議を進めている。米テキサス州ヒューストンで取引されるWTIミッドランド原油は今月、順ざやに転換し弱気相場を示唆した。世界の原油供給を抑えたいOPECプラスに、新たな課題を与えている。

ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物
出所:NYMEX  OPECプラスは日量200万バレルの減産を今年下期も継続する是非を話し合う。加盟国代表らによれば、減産措置の一部を2025年に延長する可能性も検討されている。
  月間ベースでは2カ月連続の下げとなった。昨年10月から価格に織り込まれている地政学的なリスクプレミアムが縮小し、これが価格を押し下げた最大の要因となった。現物市場に軟化の兆候が見えることや、夏の需要がさえないことも影響した。
  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前日比92セント(1.2%)安い1バレル=76.99ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は0.9%下げて81.11ドル。
  ニューヨーク金相場は反落。朝方のPCE統計を受けた上昇を帳消しにした。週間ベースでも下げた。

  PCE統計はエコノミストが予想した通りの内容で、米国のインフレ圧力が弱まりつつあるとしたFRBの仮説を裏付けると、TDセキュリティーズの商品戦略責任者、バート・メレク氏は指摘。
  「弱いPCEの数字と相まって、夏にかけて利下げの余地が出てきたと私は考えている」とメレク氏。「貴金属市場に投機マネーが吸い寄せられる可能性が高まるだろう。そうなればアジアでの強い需要とともに、貴金属相場には大きな好材料となるはずだ」と述べた。

金スポット価格の週間騰落率
出所:ブルームバーグ  金は年初から約14%上昇し、先週には過去最高値を更新。今年は米金融政策が緩和に転換されるとの楽観が、最大の上昇要因だった。ウクライナと中東での戦争に起因する逃避に加え、中央銀行や中国消費者の買いにも支えられてきた。
  金スポット価格はニューヨーク時間午後2時22分現在、前日比17.01ドル(0.7%)安い1オンス=2326.06ドル。週間では約0.4%下落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は20.70ドル(0.9%)下げて2345.80ドルで終了した。
原題:
‘Mag Seven’ Hit Stocks in Final Stretch of May: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Slips After PCE, Set to Snap 4-Month Rally: Inside G-10

The Dollar’s Rally Falters as Signs of Cooling Ease Fed Fears

Oil Slips in Risk-Off Mood as Attention Turns to OPEC+ Meeting
Gold Erases Weekly Gain as Traders Cash In as Inflation Eases

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[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【米国市況】S&P500は3日ぶり上昇、最終盤に反転-157円台前半

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