くら寿司USA、ニッチ市場とらえ米国人を魅了-株価6倍は実力か
記事を要約すると以下のとおり。
くら寿司の米国法人、
くら寿司USAが株式市場とソーシャルメディアでセンセーションを巻き起こしている。2019年に新規株式公開(IPO)を実施したくら寿司USAの株価は以来、6倍を超える水準に上昇。クイーンズの中華街、フラッシングにあるくら寿司の店舗Photographer:RachelPhua/Bloomberg 昨年7月には株価が108.92ドルに達し、上場来高値を更新。 ただ、くら寿司USAは過去18四半期中12四半期で赤字を計上しており、投資家は忍耐力が試されている。 くら寿司USAは店舗数を20年の早い時期に比べ倍以上に増やし、高級ハンバーガーのシェイクシャックやアメリカンチャイニーズのパンダエクスプレスに並ぶような急成長を遂げた。 くら寿司USAの株式1.68%を保有するレンジャー・インベストメント・マネジメントのシニアアナリスト、デビン・ホランド氏は、すしは今や米国でも人気だが多くの人にとって自宅で楽しむのは難しく、ハンバーガーやブリトーなどが中心のレストランチェーン市場のニッチ(隙間)をうまく埋めたのがくら寿司USAだと指摘する。食べ終わった皿を水洗浄レーンに入れると景品が当たるなど、スティーブンスのアナリスト、ジョシュア・ロング氏は「イートエンターテインメント」だと話す。くら寿司USAPhotographer:RachelPhua/Bloomberg ただ、くら寿司USAのバリュエーションは、昨年度の利益が150万ドルに過ぎなかった企業にしては大き過ぎるとみるアナリストもいる。 ナスダックのデータは、23年12月時点の信用取引でくら寿司USAPhotographer:RachelPhua/Bloomberg こうした弱気な見方も意に介していないのがロング氏で、株価は割高な水準だが、くら寿司USAは売り上げを事業成長計画に投じていると説明。 また、バークレズのアナリストはリポートで、売上高に対する管理費は11四半期連続で前年同期から減少しているとし、「アーリーステージの企業としては珍しいとの認識を示した。」ホランド氏は「雇用コストが上昇する環境においてレストラン業界が直面するインフレ圧力の一部」を免れることができると評価する。 そうしたこともあり、米国での最初の10年間は「爆発的」に事業を拡大することに力を入れたと述べ、同社の「ビジネスモデルが全米で通用するということを4年間かけて証明」でき、株価がそれについてきたと考えていると明らかにした。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース くら寿司USA、ニッチ市場とらえ米国人を魅了-株価6倍は実力か