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テスラ車大量発注が誤算-米レンタカー大手、EV過信で大変革に失敗

記事を要約すると以下のとおり。

2021年11月9日夜、米レンタカー大手 ハーツ・グローバル・ホールディングスの新規株式公開(IPO)祝賀パーティーが開かれていた。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の最初の2カ月で経営破綻に追い込まれたが、どうしたことか、ワグナー、オハラ両氏は5カ月余りの間に企業史に残る大転換をやってのけたのだった。
レンタカー業界の未来が電気自動車(EV)にあることを明確に示す財務分析を両氏は行っていた。
EVメーカー、米テスラに前例のない10万台の注文を出し、自動運転時代のサービスマネジャーになるという野望を抱いていた。
ブレイディ選手を起用し続けるハーツSource:Hertz  パンデミックから回復したばかりの経済にとって、これは完璧な戦略だった。
レンタカーの需要が急増し、現金が流入したため、同社は、ゴールドマン・サックス・グループの最高財務責任者(CFO)を退任したばかりのスティーブン・シャー氏がEVへの転換を指揮するためにCEOとして経営に参加すると発表した。
マスク氏はテスラ車の価格を最大30%引き下げ、ハーツが所有するEVの価値は急落。
同社株はIPOの祝賀パーティー以降74%下落し、役員室では責任のなすり合いが起きている。
同氏が混乱を一掃する番だ。
同業者の間では、元トレーダーにありがちな強気だけでなく、すさまじい職業倫理と細部への細心の注意でも知られていた。
グレッグ・オハラ氏Photographer:ClaudioMorelliforBloombergBusinessweek  投資家)で資産家のカール・アイカーンが同社に着目し、経営権を巡って委任状争奪戦を繰り広げた。
米ハーツ:フリソーラCEOが辞任-経営面で失敗と一部株主から圧力  ジョン・タグ氏はCEOを務めていた当時、コンパクトカーとファミリーセダンに賭けたが、16年の燃料価格の急落と重なり、スポーツタイプ多目的車(SUV)需要が復活し、ハーツの破産法申請から数日後に全株を売却。
損失額は約16億ドルに上った。
マスク氏は、テスラが自動走行車の実現に近づいており、車はガレージや駐車場に置かれたままでなく、ロボタクシーとして走行し、オーナーに収益をもたらすことが可能になると予言していた。
 21年9月にゴールドマンCFOを退任すると発表した数日後、シャー氏は元同僚のジェフ・ネデルマン氏からハーツでの職に関心があるかとの打診だった。
ゴールドマンでの28年間、ほとんど投資銀行業務に携わってきた。
その時点でも65歳以下。
スティーブン・シャー氏Photographer:ChristopherGoodney/Bloomberg  22年2月28日にシャー氏が新たな職務を開始する時分には、ハーツの戦略の重要な部分はできあがっていた。
 だが当時、十分な量の生産を行っていたのがテスラのみなのは明白だった。
レンタカーの売却に向けカーバナとも契約。
これらはハーツによる革新的な取り組みの3本柱だった。
匿名を条件に語った事情に詳しい関係者によると、その年のうちに取締役たちはシャー氏に圧力をかけ始めた。
システムのエラーにより、多くの利用者が実際には返却したにもかかわらず、レンタカーを盗んだ容疑で逮捕されることもあった。
購入車種の選択を誤れば、最終的に中古車市場で売却して強力なリターンを当てにしているレンタル会社は利益を失うことが分かっていたからだ。
同社はテスラへの注文に続き、中国の吉利汽車とスウェーデンのボルボ・カーが所有するEVメーカー、ポールスターおよびGMと大型契約を結んだ。
テスラ車しか残っていないことが分かるとエイビスに流れる客もいたという。
だが、シャー氏やほかの誰もがこの件を説明できなかった。
瞬時の加速とブレーキシステムに慣れていないテスラ車初心者のドライバーは障害物にぶつかったり、追突されたりした。
また、テスラ車の修理費用は他のメーカーの修理と比べ法外だった。
モデルYは20%値下げされた。
マスク氏は競争激化のEV市場でのシェア維持に躍起となり、23年10月までに何度も値下げ。
プレッシャー、ついに頂点  EV化への賭けを巡る失敗にどう対処するかを巡り、数カ月にわたって高まっていたプレッシャーはついに頂点に達した。
 ハーツの支配株主の1人であるワグナー氏が最終的にテスラ車を処分することが唯一の選択肢であると認めるまで、両者は2カ月間にわたり協議を重ねた。
ハーツに加わったのは変革を目指してであり、次から次へと起こる危機に対処するためではなかった。
「これは私が自分から求めた仕事ではない」と同氏は語った。
ブレイディ氏は選手引退後に契約を延長し、ハーツの広告に起用され続けている。
世界的なEV需要の鈍化と自動車産業の完全EV化の見通し後退の中で傷をなめ合っている。
生まれながらのトレーダーとしての自信を持つ同氏は、自分の賭けが最終的に正しいことが証明されると信じている。

[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース テスラ車大量発注が誤算-米レンタカー大手、EV過信で大変革に失敗

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