中国の脆弱(ぜいじゃく)な景気回復の中、価格に敏感な消費者はより安い商品を購入している。この傾向に対応している企業が恩恵を受ける一方で、高価格帯のブランドに対する圧力は強まっている。
こうした節約志向は、中国本土でファストフードチェーン「KFC」や「ピザハット」を展開する
ヤム・チャイナ・ホールディングスや、衣料品チェーンの「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングなどの業績や株価の追い風となっており、ファーストリテイリングの中国事業拡大もポジティブに受け止められている。
一方、スターバックスや
ロレアルなど比較的価格が高いブランドは中国市場で精彩を欠き、株価の重しとなっている。
資生堂も、売上高の約3分の1を占める中国で苦戦している。
かつて世界最大の高級品の買い手だった中国の消費者は、不動産危機や雇用不安によって信頼感が損なわれ、節約志向が強まっている。
消費者物価は4カ月連続で下落し、小売業者の間で価格競争が
激化している。買い物客が支出に見合う価値を求めているため、中間価格帯のブランドが苦境に立たされているほか、高級品は売れにくくなっている。
フィデリティ・インベストメント・マネジメントの顧客ポートフォリオストラテジスト、テレンス・カン氏は、「人々は新居や新車の購入、大規模な投資など、高価格の商品への投資や支出に十分な自信を持てなくなっている」と指摘した。
Affordable Brands Are Beating Premium Peers
Share price moves since recent China earnings or outlook announcements
Source: Bloomberg
Note: Price change as of last close
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原題:
Thrifty Chinese Shift From L’Oreal, Starbucks to KFC and Uniqlo(抜粋)








