新興国市場資産にリスク、中銀の独立性巡り政府との対立激化の様相
記事を要約すると以下のとおり。
中央銀行の独立性が新興国市場において一段と重要な鍵になりつつあり、通貨や債券の投資家に影響を与えている。 GAMAアセット・マネジメントのグローバルマクロポートフォリオマネジャー、ラジーブ・デメロ氏(ジュネーブ在勤)は、「投資家にとって中銀の独立性は、新興国市場の通貨とソブリン債への資本配分において極めて重要な検討事項だ。」だが、ここ数十年で最も高水準の金利が成長を圧迫しつつある中、世界経済が直面する課題は、インフレ抑制よりも景気刺激を優先する各国政府が、逆の立場を取るタカ派の金融当局に反発することから始まることが多いからだ。低めの金利と物価上昇圧力の継続は資本流出を促し、通貨と債券のリターンを低下させる。タイ中銀のセタプット総裁はこれに対し、長年にわたる確執が一段と深まっている。 ハンガリーのバルガ財務相はフェイスブックへの投稿で、政府は中銀の間で何が起きているか 今後の展開が注目されるのはインドネシアだ。インドネシア、財政赤字拡大へ-次期政権の学校給食無償化に懸念も アバディーンの投資マネジャー、ジェローム・テイ氏(シンガポール在勤)は、「財政支出に対する潜在的なリスクがすでに語られており、利下げを実施しても投資家はそれほど否定的な反応を示さないかもしれないと述べた。」 ロベコ・グループのアジア担当ソブリンストラテジスト、フィリップ・マクニコラス氏(シンガポール在勤)は、「新興国市場において中銀の独立性への疑問符はゲームの一部に過ぎず」、政治家はいつだって、自らの再選の機会を阻害されぬようタカ派的な中銀に圧力をかけようとするだろうと話した。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 新興国市場資産にリスク、中銀の独立性巡り政府との対立激化の様相