植田日銀の「市場との対話」に期待、黒田サプライズから転換求める声
記事を要約すると以下のとおり。
4月に日本銀行の新総裁に就任する見通しの植田和男元審議委員に対し、「市場との対話」をより重視した金融政策運営を行うとの期待が日銀ウオッチャーの間で高まっている。植田新総裁の対話能力に関するコメントが多かった。 農林中金総合研究所の南武志主席研究員も、植田体制は「政策正常化に向けて動き出すことが使命だ」と指摘する。その都度、市場が混乱し、日銀に対する疑心暗鬼に駆られるパターンが繰り返されてきた。日銀時代の言動 植田氏の審議委員を務め、速水優元総裁の下で導入されたマイナス金利政策や量的緩和政策の理論的支柱となった。 SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジストは、植田氏がゼロ金利解除に反対票を投じたことに関して、当時の金融政策運営について「審議委員時代の行動や発言などからすると、「実体経済に即した政策」、「実際の政策と対外説明との整合性」といったところを重視していくと予想する。 シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは、「植田氏は時間軸政策、現在の言葉で言えばフォワードガイダンスの提唱者であり、その点で市場との円滑なコミュニケーション、そして政策の時間的整合性を重視している可能性が高いとみる。」植田体制が早期のYCCの撤廃か修正に踏み切る一方で、マイナス金利の解除には消極的との見方を映している可能性がある。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 植田日銀の「市場との対話」に期待、黒田サプライズから転換求める声