米商業用不動産懸念がドイツにも飛び火、国営ＰＢＢなど銀行債急落

米商業用不動産市場の損失は既にニューヨークや日本の一部の銀行に大打撃を与えている。
　1億5000万ユーロ（約240億円）相当のＰＢＢティア2債は前日比17.4セント安の額面1ユーロ当たり52セントと、1日として過去最大の下げ幅を記録した。
シニア債とＡＴ1債は7日も下落している。
　ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ（ＮＹＣＢ）が先週予想外の損失を計上し、配当を減らしたことを受け、投資家は商業用不動産へのエクスポージャーに神経質になっている。
　「ＰＢＢとアーリアル銀行はともに、ドイツの発行体として貸出総額に対する商業用不動産エクスポージャーの割合が最も高いと、ＩＮＧのアナリスト、マリーヌ・ルルー氏は6日、第3四半期決算時に示した業績予想はリスクへの引き当てに関するものも含め、既知の関連事実をすべて考慮したものだとして「現状では、この予想から外れる理由はない」と電子メールでコメントした。
モルガン・スタンレーはコメントの要請に応じていない。