ＥＣＢ、巨額の低利貸し付けが28日満期－一部の国や銀行で資金難も

欧州中央銀行（ＥＣＢ）が新型コロナウイルスのパンデミック期に低利で銀行に貸し付けた資金、約5000億ユーロ（約75兆5000億円）が28日に満期となる。
　ＥＣＢが銀行向けに実施した超低金利融資、条件付き長期リファイナンスオペ（ＴＬＴＲＯ）プログラムで、イタリアの銀行の超過準備は、ＥＣＢからの借り入れとほぼ同額となっている。
　4768億ユーロのＴＬＴＲＯ資金が満期になることでドイツやフランスなどの幾つかの銀行も資金がひっ迫するかもしれないと、ＵＢＳグループのエコノミスト、ラインハルト・クルース氏が述べた。
　ナットウエスト・マーケッツの試算によると、イタリアの銀行は2023年に約350億ユーロを次のＴＬＴＲＯ返済のために用意しなければならない可能性がある。
レポ市場や債券市場での資金調達や、保有債券の満期償還金を再投資せず返済に回すこともできる。