ウォール街で最も熱いＣＥＯ後継レース、モルガン・スタンレーで進行

米銀モルガン・スタンレーの内部ではこの夏、臆測が渦巻いている。
　この後継争いは現在、ウォール街で最も注目されている。
それはトップ交代に伴い経営陣刷新や幹部流出が相次ぐウォール街に深く染みついた慣例にあらがい、敗れた最終候補者も社内に残留させて平和的な引き継ぎを目指すというものだ。
　「ＣＥＯ交代が上層部の激変につながった例は、掃いて捨てるほどあると同氏は述べ、「自分が考えているのは、現在と同様のチームの団結を保つは難しいだろうということだけだと続けた。」
ＪＰモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンＣＥＯとバンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハンＣＥＯはそれぞれ在任が20年近くになろうとしているにもかかわらず、後継者に関する自らの意図を明らかにせず、指名を避けている。
女性である同氏は07年に突然退社し、ゴーマン氏のＣＥＯ後継レースには、女性はいない。
無謀なリスクテークが好まれなくなった2008年以降の時代を反映し、肩で風切るスター行員はいなくなった。
5月には1年以内のＣＥＯ交代を目指していると語った。
しかし幹部の間では、同氏の意向が極めて強い影響を持つと見込まれている。
　ピック氏（54）は、4兆9000億ドル（約710兆円）に上るウェルスマネジメント事業を統率する。
　ピック氏は長らく最有力候補と目されてきた。
　シムコウィッツ氏は依然としてダークホースだが、後継レースについて情報を交換している複数の幹部によると、同氏の名前は驚くほど頻繁に登場するという。