熱狂が数年続いたクレジット市場で、ひずみがあちこちで表出しつつある。
ハイイールド債の発行は欧州ではるかに難しくなり、レバレッジ比率は一部の指標で過去最高に達した。
市場はまだ、深刻なリセッションの到来を織り込んではいない。
M&Gのプライベート・オルタナティブ資産担当最高投資責任者(CIO)、ウィル・ニコル氏は「やや油断しているのではないかと思われる向きが多い」と指摘。
金融システムにとって重要な銀行の貸倒引当金は今年7-9月(第3四半期)に前年同期比で75%増加しており、支払いの延滞やデフォルトに銀行が備えている様子が鮮明だ。
経済成長見通しはいまや懸案だ。
マンGLGのポートフォリオマネジャー、マイク・スコット氏は「市場は米国のソフトランディング(軟着陸)を期待している様子だが、そうならないかもしれない。」
米国で昨年組成されたレバレッジドローンは8340億ドルに上ったが、これは金融危機直前の2007年と比べて2倍強のペースだった。
レバレッジドローンでは「過剰または質の低いクレジット」が過去最大規模に膨らんでいると、UBSのストラテジスト、マット・ミシュ氏は指摘。
クレジット市場にひずみ、ディストレスト債務は世界で87.4兆円に拡大
記事を要約すると以下のとおり。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース クレジット市場にひずみ、ディストレスト債務は世界で87.4兆円に拡大