富裕層の顧客が認知症、投資失敗は誰の責任か－米国で法廷闘争

家族に最終的に残ったのは150万ドル。
ドエルガー夫妻は米最大の銀行であるＪＰモルガンが「私たちに富をもたらすとは思っていなかったが、少なくとも私たちを快適にしてくれると思っていた」と打ち明けた。
　今86歳のピーターさんは何が起こったのかあまり思い出せない。
裁判所が命じた検査で、彼はこの訴訟で証言できないと宣告された。
　　　米国版「団塊の世代」の多くは、米証券取引法の下で「認定された」あるいは「洗練された」投資家と見なされる十分な貯蓄があり、高リスクの複雑な資産クラスを購入する資格がある。
　ドエルガー夫妻の主張には何の根拠もないとし、膨れ上がる訴訟費用とその他の不特定の損害賠償金を支払うよう迫る反訴を起こした。
その理由は、ピーターさんに数百万ドルを貸し付け投資を拡大させ、最終的に状況を悪化させる債務スワップを売りつけたという。
彼女も理解できなかった。
「ドエルガー氏は自身と同氏の個人弁護士に交付された契約書に署名し、そうしたアドバイスを認め、自身に「金融知識があり洗練されており」そして「投資集中リスクを十分に認識している」ことを確認したという。
夫妻の申し立ては「記録に反するものであり、法廷で徹底的に争われる」としている。