消費増税封印で八方ふさがり､社会保険負担にも慎重論-子ども政策財源

「異次元の少子化対策」の裏付けとなる財源確保に向けた議論が八方ふさがりに陥っている。
　医療・介護・年金保険の給付水準は将来担い手となる子供の人数などによって左右されるとし、社会保険で子育て期を支えることは理にかなっているとの見解を示している。
　政府は、将来的な子ども予算倍増に向けた財源に回ることが決まっている。
　自民党の遠藤利明総務会長は26日のインタビューで、少子化対策の財源について「誰かが負担をしなければいけない中、オーソドックスなのは税だが、防衛費の問題もある中、一気に防衛も子どもも何もかも税というのはなかなか大変」と指摘。
経団連の十倉雅和会長は、「現役世代が子育てをするときにマイナスになってはいけないとの立場を示す。」
　一方、自民党の野田聖子前こども政策担当相は、増税や社会保険からの拠出に求めた場合、子どものいる人といない人の間で「感情的な対立が始まることが一番望ましくない」とも述べた。
増税は「賛成」が24％、「反対が67％だった。
　立命館大学の筒井淳也教授は日本記者クラブで会見し、「少子化対策という文脈の中で、「負担感を感じさせない視点が入った方がいいと語った。」
　対立を避ける財源が模索される中、年金積立金管理運用独立行政法人（ＧＰＩＦ）が運用する資金の活用を求める声もある。
　権丈氏は、保険料収入の増大をもたらす賃金の引き上げや、それにつながる人的資本の充実だと記している。
　関東学院大の島澤教授も、年金積立金の運用益の活用を提案。