銀行危機はストラテジストのレーダー外－2023年のリスクに挙がらず

昨年12月に2023年1－6月（上期）の株式相場の苦戦を予想したウォール街のトップストラテジストの多くは、金利上昇による経済および企業利益に対するリスクの高まりについて警告したが、銀行セクターの波乱を予想した者はいなかった。
ＨＳＢＣホールディングスのマックス・ケトナー氏などは1月前半に市場全体についても楽観に転じていた。
当社の前向きな見方は大きな誤りであったことがこのところの展開で判明したと認めた。
これも、ほとんどのストラテジストが予想しなかった展開だ。
ゴールドマンは利上げ見通しの中で23年の株式市場は脆弱（ぜいじゃく）だと考えていたが、脆弱だと指摘することと起こり得る問題を特定するのは別物だと同氏はインタビューで語った。
企業の利益予想は引き下げで株価が急激に下落する可能性があるとの見方を示した。
同氏はブルームバーグに対しコメントを控えた。
同氏は今年の一段の株価下落予想を維持している。
現在も年末のＳ＆Ｐ500種予想4500を据え置いている。
銀行セクター波乱で足をすくわれたが、強気は維持。