おすすめ記事
圧倒的な超生産性を実現する!Wordの書き起こし機能、トランスクリプト

「Wordのディクテーション機能がすごいのでいつもよく使っているんですよ」ということは先日ご紹介しました。
このディクテーション機能は、マイクを使って話す事でそのままWordに文章入力できるというそんな凄い機能なんですね。
でも、録画した映像とかボイスレコーダーに録音した音声をそのままWordにテキストで書き起こすっていうのはけっこう難しかったりするんです。

特に5年くらい前だと、かなり厳しかった記憶があります。
最近は書き起こしてくれるアプリケーションが幾つかありますので、全く出来ないわけではないです。
自分は映像の書き起こしではVrewというアプリケーションを使っていました。
元々は映像にテロップ、字幕を入れるためのアプリケーションです。
無料でも制限なく使えますし、変換精度もかなり高いです。
このアプリケーションは音声認識のエンジンとしてはGoogleを使っていたようですね。
場面ごとに適切なかたまりで出てくるので、便利です。
しかし、会議の映像から会話を抜き出して書き起こす、というのにはやはりけっこう難しい

トランスクリプトとは

そこでご紹介したいのが、やはりWeb版のWordに付属しているディクテーション機能で、トランスクリプトなんです。
このトランスクリプト、Web版でしか利用できないようですね。
オーディオファイルとして.wav、.mp4、.m4a、.mp3が選択可能。
つまり、音声データのみならず、動画データもそのまま書き起こせるんです。
(ファイルサイズは200MBまで、という制限があるようです。)
すごい時代になったなあ、と感激です。

Microsoft Word Web版:Microsoft365

音声データの書き起こしに求められるもの

僕は音声データの書き起こしは結構思い入れがあるんですよね。
何より会議の書き起こしって、新入社員が最初に任される仕事、僕にとってはそんなイメージがします。
しかしこれはもちろん、簡単なようでとても難しい仕事。
頼む方もただ単に文字に書き起こされればいいのではなく、会議の中身を理解して、仕事を理解して欲しい、そんな思いもあって頼むんです。

特にね、役人をやっていたときには鍛えられました。
部署によって、場面によって異なりますが、かなりの正確性を要求されます。
偉い先生を招いて行われる審議会・研究会のような会議では特にそう。
例えば「○○は好ましくない」という発言があったときに、聞いている方は頭の中で「○○はだめだ」と言っているように把握しますし、メモの中にもそのように書いたりしています。
ところがそのような会議を書き起こす際には「好ましくない」と「駄目だ」はまるっきり別物なんですよね。
この感覚をマスターできないと、はっきり言ってダメ人間扱いされます。

僕も最初は全然できなかった。
自分が書いたメモを速報版で書き起こして係長に提出すると「こんなこと言ってないだろう!バカなんじゃないの?」と叱られたりしました。
実際音声を聞き直してみると、自分のメモとその先生が話していることが不正確なんですよね。
人の記憶ってあてにならないものです。

だからこそいまでも、正確に書き起こす、という事には結構こだわりがあります。
しかし、音声を再生しながら耳で聴いて書き起こすんだとすると、実際の録音時間の3倍~5倍ぐらいかかる、そのくらいの時間見積もりが必要じゃないでしょうか。

そして、成果物として会議録を文書化する時に、話し言葉を100%忠実に再現すればいいというわけでもないのは確かです。
話し言葉の中では、その空間で前提となっていることは省略されたり、相互に理解できていることは「あれこれそれ」ということで通じちゃったりしています。

会議録を文書化する詳細さのレベルでいうと

  • 「あー、えー」まで含めて忠実に再現するレベル、
  • 「あー、えー」はトリミングして整形するレベル、
  • 省略されている主語や「あれこれそれ」と代名詞で語られているものを補足して書き起こすレベル、
  • 文意を汲み取って要点のみをまとめるレベル、これについては分量では5%程度から90%程度のレベルまでけっこう幅があります。

まあだから、話している言葉が100%書き起こされて出てくるものは、あくまでも素材でしかない、というのは確かです。
とはいえ、録音された音声データを突っ込むと、ものの数分で書き起こされて出てくる、というのは超感動。

音声の書き起こしって、簡単なようで難しい。
芸術でもあり職人技じゃないですかね。
会議録を制する者はビジネスを制す、といっても過言ではない。

このトランスクリプト、会議のメモ起こしのような作業に超生産性を持ち込む最高のツールです。

関連キーワード

Twitterでフォローしよう